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【レビュー】HARIO 透過式ドリッパー「V60-02」の解説と4:6メソッドのレシピ

HARIO V60-02 透過式ドリッパーと4:6メソッドのレシピを紹介するアイキャッチ図解

ハンドドリップのドリッパー選びで、迷っていませんか?

円錐形、台形などの多数の形がある中、今回レビューするのは、HARIO V60-02透過ドリッパー(プラスチック製・2〜4杯用)。長く愛用しているドリッパーで、今も毎日のように使っています。

この記事では、HARIO V60-02 の特徴やオススメの淹れ方(4:6メソッド)、実際に使ってみた感想を紹介します。

目次

【販売者情報】HARIO株式会社

HARIO株式会社の会社情報をまとめた図解(1921年創業の耐熱ガラスメーカー)

HARIO(ハリオ)株式会社は、1921年創業の耐熱ガラスメーカー
社名は「玻璃(はり)の王」が由来で、ガラス製品の品質と信頼を象徴しています。

コーヒー器具では、V60ドリッパー・耐熱ガラスサーバー・ドリップケトル・スイッチなど、ハンドドリップに欠かせないアイテムを世界中で展開。特に、V60ドリッパーは、世界バリスタ選手権(World Brewers Cup)でも多くの選手に使用される、プロ仕様のドリッパーとして高く評価されています。

【器具説明】HARIO V60-02 の特徴と愛用する理由

HARIO V60-02 のスペック

HARIO V60-02 の基本スペックと製品外観をまとめた図解(品番・サイズ・容量・素材・重量・価格)

今回レビューする HARIO V60-02 透過ドリッパー(プラスチック製・クリア)の基本スペックは以下の通りです。

項目内容
品番VDR-02-T(クリア)
サイズ幅137×奥行116×高102mm
容量目安2〜4杯用
素材AS樹脂(プラスチック)
重量約200g
価格660円(税込・参考)

品番の末尾「T」は透明(クリア)を表し、素材のAS樹脂は耐熱性のある透明なプラスチックです。側面からお湯の広がりや抽出液が落ちる様子を確認できるので、ハンドドリップの練習にも向いています。

V60には注ぐ量に応じて「01」「02」「03」の3サイズがあり、02は少人数から来客時まで幅広く対応できる、毎日使いの定番サイズです。価格も660円と手に取りやすく、これからハンドドリップを始める方が最初の1台として選びやすい1台だと思います。

V60の3つの設計上の特徴

V60の3つの設計上の特徴を示した図解(円錐形60度・スパイラルリブ・大きな1つ穴)

V60ドリッパーには、ハンドドリップを支える3つの設計上の特徴があります。

① 円錐形(60度の角度)
「V」の字+60度の角度から名付けられた円錐フォルム。お湯がコーヒー粉に長く触れる構造で、成分をしっかり抽出できます。

② スパイラルリブ(螺旋リブ)
内壁に螺旋状に伸びるリブが、ペーパーフィルターをドリッパーから浮かせて空気の通り道を作ります。これによりお湯抜けが非常に早いのがV60の最大の特徴です。

③ 大きな1つ穴
底面の大きな単穴により、ドリッパー側でお湯の流れを制限せず、注ぐ速度で味を自在にコントロールできます。素早く注げばスッキリ、ゆっくり注げばどっしりした味わいに仕上がります。

プラスチック製ドリッパーのメリット

プラスチック製 V60-02 のメリットをまとめた図解(軽い・割れない・雑に扱える・手頃な価格)

V60にはプラスチック・セラミック・耐熱ガラス・メタル・銅と複数の素材が用意されていますが、プラスチック製は最も安価で、最も気軽に使えるエントリーモデルです。

  • 軽い(約200g)— 片手でも扱いやすい
  • 耐久性がある — プラスチックなので落としても割れない
  • 良い意味で雑に扱える — 陶器やガラスより気を遣わずに使える
  • 価格が手頃 — V60シリーズの中で最も安い

家の中で毎日使う道具として、扱いやすさとコストのバランスが取れているのがプラスチック製V60-02 の大きな魅力だと感じています。

【使い方】HARIO V60-02 を使った4:6メソッドの淹れ方

V60-02と相性が良い4:6メソッドとは

4:6メソッドは、HARIO公式アンバサダー・粕谷哲さんが提唱したV60専用のレシピです。粕谷さんは2016年のWorld Brewers Cup世界チャンピオン。総湯量を「最初の40%」と「残りの60%」に分けて注ぐシンプルな手法で、世界的に広く知られています。

最初の40%で「酸味と甘さのバランス」を、残りの60%で「濃度」を調整できる、という考え方で構成されています。レシピがきっちり確立されているので、初心者でも再現しやすいのが大きな魅力です。

ポイントは、前半の40%で「味わい」、後半の60%で「濃さ」を別々に調整できることです。前半の注ぎ方で酸味と甘さのバランスが決まり、後半の注ぐ回数で濃度が決まります。つまり「濃すぎた」「もう少し甘さがほしい」と感じたときに、どこを直せばいいかがはっきりしているので、次の1杯で微調整しやすいのが4:6メソッドの実用的なメリットです。

4:6メソッドの考え方を示した図解(総湯量を最初の40%と残りの60%に分けて注ぐ)

この4:6メソッドが「V60専用レシピ」として生まれたのには理由があります。記事の前半で紹介した円錐形・スパイラルリブ・大きな1つ穴という設計によって、V60はお湯抜けが非常に早いのが特徴。4:6メソッドは総湯量を短い間隔で5回に分けて注ぎ、約3分で落とし切る”テンポの速いレシピ”なので、この素早くお湯が抜けるV60の構造とぴったり噛み合います。だからこそ、V60-02はこのレシピの持ち味を素直に引き出せるドリッパーなのです。

«粕谷哲さんによる紹介動画がこちら»
TETSU KASUYA World Brewers Cup Champion

V60-02で実際に淹れてみた使用感

ここからは、実際の手順を写真とあわせて紹介します。4:6メソッドは、お湯を5回に分けて注ぐだけのシンプルなレシピ。前半で味わいの土台を作り、後半で濃さを決めていきます。特別なテクニックは必要なく、「お湯を注ぐ→落ち切る→また注ぐ」というリズムを守るだけで、毎回同じ味に近づけられます。まずは、今回の抽出条件から見ていきましょう。

今回の4:6メソッド抽出条件をまとめた図解(豆量20g・湯量300ml・湯温92℃・注湯5回・約3分)

基本の4:6メソッド(湯量に対して 4 = 120ml / 6 = 180ml の配分)とほぼ同じ条件で、60mlずつ均等に5回に分けて注ぐスタイルです。

項目内容
豆量20g
湯量合計300ml
湯温約92℃(中煎り想定)
挽き目中挽き〜中粗挽き
注湯回数5回(60ml × 5回)
抽出時間合計3分でドリップ完了

豆20gに対してお湯300mlは、1:15の比率です。コーヒーの濃さの基準になる王道の割合で、まずはここから始めると味が決まりやすくなります。湯温92℃は中煎りの豆で苦味を出しすぎない温度、挽き目は中挽き〜中粗挽きにして、お湯抜けの早いV60でも成分をしっかり引き出せるように合わせています。

粕谷さんのオリジナルは前半の注ぎ方を変えて味を調整しますが、今回のように60mlずつ均等に5回で淹れると味がブレにくく、はじめての方でも同じ味を再現しやすいのでオススメです。慣れてきたら、前半の注ぐ量や後半の回数を少しずつ変えて、自分好みの味を探してみてください。

それでは、準備から抽出完了までの流れを写真で追っていきます。

4:6メソッドの淹れ方の全体像を示した俯瞰図解(準備→1投目→2〜5投目→完成)
抽出前の準備工程を3コマでまとめた図解(フィルターを折る・セットしてリンス・豆をセット)

① ペーパーフィルターを準備

V60-02専用フィルターを準備。
フィルター製造時に作られるリブに沿って折ります。

② ペーパーセット

サーバーにV60-02ドリッパーを乗せ、その上にペーパーをセットします。

③ リンス(湯通し)

V60-02 にペーパーをセットし、リンス(湯通し)でドリッパーとサーバーを温めます。
HARIOのドリッパーはリンスをするとピッタリ張り付く印象です。

4:6メソッドの注湯工程を3コマでまとめた図解(蒸らし・2〜5投目の注湯・落ち切り完了)

④ 豆20gをセットして、1投目(蒸らし60ml)を注ぐ
豆を中央にセットし、軽くならした後、最初の60mlを中心から外側へ円を描くように注ぎます。
蒸らし時間は約45秒。

⑤ ドリップ(2投目〜5投目)
45秒の蒸らし後、60mlを4回に分けて注いでいきます。
合計300mlで約3分のドリップが目標です。

ドリップ中はドリッパーの横からリブに沿って抽出液が流れているのが見えます。
抽出中の様子が見えるのが透明ドリッパーの特徴です。

落ち切り(3分地点で完了)
3分でドリップが完了。V60-02 のお湯抜けの良さが活きる時間配分です。

飲んでみて味を調整したいときは、前半2投(120ml)で味わい、後半3投(180ml)で濃さという役割を思い出すと直しやすくなります。濃いと感じたら後半に注ぐお湯を少し減らし、逆に薄ければ増やす。酸味が立ちすぎるときは湯温を少し上げるか挽き目を細かめに、といった具合です。同じ豆でも狙って味を動かせるのが、レシピが決まっている4:6メソッドの面白いところだと感じています。

【感想】HARIO V60-02 を愛用している理由

良い意味で雑に扱える安心感

毎日のように使う道具なので、「気軽に扱えるか」は意外と大事なポイントです。プラスチック製のV60-02 は、落としても割れない・洗いやすい・軽いと、家の中で気を遣わずに使える点が一番のメリット。

陶器やガラスのドリッパーも美しいですが、毎日ハンドドリップする身としては、「良い意味で雑に扱える」道具のほうが結果的に長く付き合えます

お湯抜けの早さで4:6メソッドにぴったり

スパイラルリブと大きな単穴の組み合わせで、お湯抜けが非常に早いのがV60シリーズ全体の特徴。
プラスチック製は保温性こそ控えめですが、4:6メソッドのように「3分で抽出を終える」テンポのレシピと相性が良いと感じます。逆に、ゆっくり時間をかけて深く抽出したい場合(例: 浸漬式やネルドリップ寄り)は、別の器具のほうが向いています。透過式で素早く落とす想定で設計されているのがV60-02 です。

初心者向けエントリーモデルとして優秀

V60-02 をオススメしたい一番の理由は、「やり方がきっちり確立されたレシピがある」こと
粕谷哲さんの4:6メソッドのように、世界チャンピオンが作ったレシピを公式に再現できる環境が整っています。

ハンドドリップを始めたばかりの方が「最初に何を買うか」迷ったら、価格・扱いやすさ・レシピの豊富さの3点でV60-02 のプラスチック製が最有力候補になると思います。

他のドリッパーとの使い分け

同じHARIOの中でも、浸漬式のHARIOスイッチや、ネルドリップに近い味わいのコーノ式など、用途によって使い分けています。V60-02 はテンポよくクリーンに淹れたい朝のコーヒーに最適です。

V60-02 と他のドリッパー(HARIOスイッチ・コーノ式)の使い分けを示した図解

【まとめ】HARIO V60-02 はハンドドリップの最初の1台にオススメ

HARIO V60-02 透過ドリッパー(プラスチック製・2〜4杯用)は以下の3要素を兼ね揃えたハンドドリップの定番ドリッパーです。

  • 「良い意味で雑に扱える」プラスチック素材
  • スパイラルリブによるお湯抜けの良さ
  • 4:6メソッドというレシピの確立

個人的には、ハンドドリップを楽しみたい方の最初の1台として、価格・扱いやすさ・レシピの豊富さのバランスが最も取れた選択肢だと思います。

プラスチックの軽さと耐久性が日常使いの強い味方になり、4:6メソッドという世界基準のレシピで一貫した味わいを再現できます。これからハンドドリップを始める方にも、長く愛用できるドリッパーをお探しの方にも、HARIOのV60シリーズは自信を持ってオススメできる1台です。

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この記事を書いた人

日々コーヒーのハンドドリップを楽しんでいる「ぽる」です。
色々な道具やコーヒー豆を試したり、動画などでコーヒーの知識を増やしています。
・コーヒーインストラクター2級
・UCCアドバンスコース修了

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