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【ノール珈琲館】パナマ・ゲイシャ(エスメラルダ農園)ウォッシュド vs ナチュラル 飲み比べレビュー

ゲイシャに興味はあるけど、種類が多くてどれを選べばいいかわからない…と感じたことはありませんか?

ゲイシャは「コーヒーの王様」とも称される希少な品種。オークションでは驚くような高値がつくこともあり、なかなか手が出しにくい印象があるのではないでしょうか。

今回ご紹介するのは、ノール珈琲館のパナマ エスメラルダ農園 ゲイシャ「プライベートコレクション」
カッピングスコア87〜90点の高品質ながら、比較的手が届きやすい価格帯のゲイシャです。

同じエスメラルダ農園・同じゲイシャ種で、精製方法が異なる「フリーウォッシュド」と「ナチュラル」の2種を飲み比べてみました。

個人的にはナチュラルの方がベリー感がわかりやすくて好みでしたが、ウォッシュドのクリアな味わいも魅力的でした。この記事が、ゲイシャ選びの参考になれば嬉しいです。

今回紹介するコーヒー豆

ノール珈琲館
「パナマ・ゲイシャ(ラ・エスメラルダ農園)」

ウォッシュドナチュラル
商品名パナマ エスメラルダ農園
ゲイシャ プライベートコレクション
パナマ ゲイシャ ナチュラル
エスメラルダ農園 プライベートコレクション
農園エスメラルダ農園
(パナマ・チリキ県ボケテ)
エスメラルダ農園
(パナマ・チリキ県ボケテ)
品種ゲイシャゲイシャ
標高1,600〜1,650m1,600〜1,800m
精製方法フリーウォッシュドナチュラル
焙煎度ミディアムローストライトミディアム
価格(100g)3,420円(税込)3,780円(税込)
一杯あたり約684円約756円
テイスティングノートハイビスカス
アプリコット
ピーチ
ロングアフターテイスト
クリーンカップ
フローラルな香りに甘みが追加
芳醇な薫り
目次

【焙煎所情報】ノール珈琲館とは?

ノール珈琲館は、愛知県一宮市にあるコーヒー豆専門店です。2014年8月の創業以来、「いつもより少し上質なコーヒー」をコンセプトに、世界中から厳選したスペシャルティコーヒーのみを取り扱っています。

スペシャルティ等級の豆のみを使用し、ベテラン焙煎士が豆の状態・気温・湿度に合わせて微妙な調整を行いながら焙煎。豆の美味しさを最大限に引き出すこだわりが感じられます。

鮮度保持のためにガス抜きバルブ付きアルミストックパックを採用しており、焙煎後の豆を良い状態で届けてくれます。楽天市場でも高い評価(4.61)を得ており、信頼できるオンラインショップです。

⭐️ノール珈琲館に関する情報
・愛知県一宮市の自家焙煎コーヒー豆専門店(2014年創業)
・スペシャルティコーヒーのみを取り扱い
・ベテラン焙煎士が豆の状態に合わせて焙煎
・ガス抜きバルブ付きアルミストックパックで鮮度保持

【一般的な特徴】エスメラルダ農園のゲイシャとは?

ゲイシャ種の歴史

ゲイシャ(Geisha)は、エチオピア南西部カファ地方の「ゲシャ(Gesha)」という地名に由来するコーヒー品種です(日本の芸者とは無関係です)。

1931年にエチオピアで発見された後、ケニア、タンザニアを経て、1953年にコスタリカの農学研究所に持ち込まれました。しかし当時は標高の低い土地で栽培されていたため味が悪く、長らく見捨てられた品種でした。

転機は2000年頃。パナマのエスメラルダ農園で、耐病性目的で偶然栽培されていたゲイシャの卓越した風味が再発見されます。そして2004年、パナマの品評会「ベスト・オブ・パナマ」で当時の最高落札額を更新して優勝。世界中のコーヒー業界に衝撃を与えました。

ゲイシャ種の一般的な風味特徴としては、ジャスミンやベルガモットのようなフローラルな香り、レモンやネクタリンなどの柑橘系の酸味、蜂蜜やチョコレートのような余韻が挙げられます。他の品種とは一線を画す華やかさと複雑さを持ち、「コーヒーの概念を変える品種」と評されることも少なくありません。

エスメラルダ農園とプライベートコレクション

エスメラルダ農園(Hacienda La Esmeralda)は、パナマ・チリキ県ボケテ地区のバルー火山山麓に位置する農園です。ピーターソン・ファミリーが1976年に牧草地として購入し、1990年代からコーヒー栽培を本格化。

農園を小区画に分けて管理するマイクロロット方式を導入し、各ロットの個性を最大限に引き出す先駆的な取り組みを行っています。

エスメラルダ農園のゲイシャは、品質に応じて3つのランクに分かれています。

ランクカッピングスコア特徴
エスメラルダ スペシャル90点以上最高峰のマイクロロット
世界最高峰の品質
プライベート コレクション
(今回)
87〜90点高地栽培ロットのブレンド
ゲイシャらしさを十分に感じられる品質
ゲイシャ 1500標高1,400m台以上のエリア産。爽やかなフレーバー

今回のプライベートコレクションは、カッピングスコア87〜90点。

最高峰の「エスメラルダ スペシャル」には及ばないものの、エスメラルダ農園の高地栽培ゲイシャならではのフローラルなアロマや複雑な味わいをしっかり感じられるランクです。「手が届くゲイシャ」として、ゲイシャ入門にも適しているのではないでしょうか。

フリーウォッシュドとナチュラルの違い

コーヒーの精製方法とは、収穫したコーヒーチェリー(実)から生豆を取り出す工程のことです。
今回の2種はそれぞれ異なる精製方法で仕上げられています。

フリーウォッシュドは、収穫後に果肉を機械で除去し、発酵槽でミューシレージ(粘液質)を分解してから水で洗い流す方法です。果肉の影響を取り除くことで、品種や産地のテロワール(産地の個性)がストレートに表現され、クリーンカップ(雑味のないきれいな味わい)に仕上がるのが特徴です。

ナチュラルは、収穫したチェリーを果肉がついたまま約2週間天日乾燥する方法です。乾燥中に果肉の糖分が豆に浸透するため、果実味が強くなり、甘さやボディが豊かに仕上がります。ベリーやトロピカルフルーツのようなフレーバーが加わりやすいのが特徴です。

フリーウォッシュド
特徴:果肉除去→発酵→水洗い→乾燥
味わい:クリーンカップ・透明感のある酸味・品種本来
ナチュラル
特徴:果肉ごと天日乾燥→脱穀
味わい:果実味が強い・甘さ豊か・ベリー感・ボディが厚い

【ご紹介】ノール珈琲館「エスメラルダ農園 ゲイシャ」

今回購入したのは、ノール珈琲館からエスメラルダ農園 ゲイシャ プライベートコレクションのウォッシュドナチュラルの2種。ウォッシュドは赤パッケージ、ナチュラルは黒パッケージと、一目で見分けがつきます。

パナマ・ゲイシャ(ウォッシュド:W)

1種目はパナマ・ゲイシャ プライベートコレクションのフリーウォッシュド。赤パッケージが目印で、標高1,600〜1,650mの高地ロットをブレンドした、カッピングスコア87〜90点のロットです。

焙煎度はミディアムロースト。公式のテイスティングノートはハイビスカス・アプリコット・ピーチ、そしてロングアフターテイストクリーンカップが特徴として挙げられています。
ウォッシュド精製らしく品種の個性がストレートに出るロットです。

価格は100gで3,420円(税込)。一杯あたり(豆20g想定)に換算すると約684円です。ゲイシャ種としては比較的手が届きやすく、自宅でエスメラルダ農園のゲイシャを試したい方の入門にちょうどよい価格帯だと思います。

パナマ・ゲイシャ(ナチュラル)

2種目は同じエスメラルダ農園・同じゲイシャ種のナチュラル。黒パッケージで、標高1,600〜1,800mとウォッシュドより上限が高いロットを含みます。こちらもカッピングスコアは87〜90点です。

焙煎度はライトミディアム。ウォッシュドより一段浅めです。公式のテイスティングノートはフローラルな香りに甘みが加わった芳醇な薫りで、ナチュラル精製で得られる果実味や豊かな甘さがゲイシャのフローラルさに重なることを示唆しています。

価格は100gで3,780円(税込)、一杯あたり(豆20g想定)に換算すると約756円です。ウォッシュドより360円ほど高いですが、ナチュラル精製の手間とロット標高の違いを考えると妥当な差ではないでしょうか。

【レビュー】ウォッシュド vs ナチュラル 飲み比べ

同じ条件で2種を同時にドリップし、飲み比べを行いました。

サーバーはKONO式を2つ用意し、赤がウォッシュド、白がナチュラルとして区別しています。

抽出レシピ

  1. 1投目:60mlを注ぎ、45秒蒸らし。
  2. 2投目:45秒で200mlまで注湯。
  3. 3投目:1分45秒で100mlを追加し、合計300mlまで注湯。
  4. 完了:3分で両方のドリッパーを引き上げ。
項目条件
抽出方法3投式ハンドドリップ
豆量20g(各種)
湯量合計300ml
湯温92℃(Brewista電気ケトル)
挽き目コマンダンテC40 24クリック
ドリッパーHARIO V60 02(リンスあり)
サーバーKONO式×2(赤=ウォッシュド、白=ナチュラル)

豆の外観

開封してまず感じたのは香りの違いです。ウォッシュドはレモングラスや草っぽいシトラス系の香り。一方、ナチュラルは開封した瞬間から甘酸っぱい香りが広がり、ウォッシュドとは明らかに異なる印象を受けました。

豆の大きさはどちらも1センチ前後で、ゲイシャ種らしい細長い形状。
色合いはミディアムローストとライトミディアムの違いはあるものの、見た目はそこまで差はありません。
センターカット(豆の中心にある溝)の色は両者の違いが出ています。ナチュラルはセンターカットが黒くなっている(ナチュラルの特徴)のに対し、ウォッシュドは比較的明るい色合いでした。
欠点豆はどちらもほぼ見当たらず、品質の高さが伺えます。

豆を挽いた状態

挽いているときの印象ですが、ウォッシュドはナチュラルよりも柔らかい豆。そんなにガツガツしない感触でした。一方、ナチュラルの方が硬く、手応えがあります。どちらもチャフがすごいですが、ウォッシュドの方がチャフの量は多かったです。チャフの影響や取り除き方については【ハンドドリップのコツ】チャフを取ると渋みが消えるでもまとめています。

挽いた豆は甘酸っぱいラズベリーの匂いがふんわり。特にナチュラルはすごく甘酸っぱい匂いが際立ち、挽いた色合いはウォッシュドより明るい仕上がりでした。

豆を挽いた状態(チャフ除去後)

ドリップ前にチャフを取りました。
チャフを取ってみると、ナチュラルのほうがやや明るい印象を受けます。

ドリップ準備(リンス)

味の比較のため、リンスをしました。

ドリップ準備(粉セット)

粉をセットします。

ドリップ開始(1投目)

泡はそこそこでました。香りが一気に広がります。

ドリップ開始(2投目)

ドリップ開始から45秒後に合計200mlを注ぎました。
豆の挽き目が細かすぎたのか、若干溜まり気味の抽出です。

ドリップ開始(3投目)

ドリップ開始から1分45秒後に100mlを追加し、合計300mlを注ぎました。

ドリップ完了

3分に到達したので、落ち切っていなかったのですが引き上げ。
攪拌しながら淹れたためか、粉は下側に溜まっている状態。
なお、ナチュラルのほうがやや残っている量が多かったです。

抽出したコーヒーの比較

«ウォッシュド»

【淹れたて】
口に含んだ第一印象は、クリアですらっとしている味わい。
レモンティーっぽい香りが鼻に抜け、透明感のある酸味が広がります。ナチュラルの後に飲むと控えめな印象を受けますが、単体で飲むとちゃんとした甘酸っぱさがあり、ゲイシャらしいフローラルなアロマを感じることができます。

【少し冷めてから】
甘酸っぱさが抑えめな分、ほんのりとした苦味を感じやすくなります。ハイビスカスやアプリコットのニュアンスが出てきて、テイスティングノート通りの複層的な味わいに。ピーチのような甘い余韻も感じられました。

【冷めてから】
冷めてもクリーンな口当たりは変わらず、雑味のないきれいな味わいが続きます。全体的にバランスの取れた上品な一杯で、ゲイシャの品種特性がストレートに表現されていると感じました。浸漬式で淹れたら、また違った味わいが楽しめそうです。

«ナチュラル»

【淹れたて】
ナチュラルは色がやや薄めの仕上がり。口に含むと甘酸っぱくフルーティな味わいが広がります。ウォッシュドと比べてベリーの香りが明確で、果実味の豊かさが際立ちます。ホワイトチョコのような感覚も若干あり、甘みの質が異なることがはっきりわかります。

【少し冷めてから】
温度が下がると甘みがさらに前面に出てきます。ベリー感がわかりやすくなり、フローラルな香りに甘みが重なった複雑な味わいに変化。ナチュラル精製ならではの果肉由来のフレーバーを堪能できます。

【冷めてから】
温度が下がってもお互いクリーンな口当たりは変わらない。ナチュラルも例外ではなく、雑味のない透明感のある味わいが最後まで続きます。エスメラルダ農園の品質の高さを感じる部分です。

飲み比べた感想

同じエスメラルダ農園・同じゲイシャ種でも、精製方法が異なるだけで、かなり変わると改めて驚きました。

ウォッシュドは品種本来のテロワールをストレートに味わえる、いわば「ゲイシャの素顔」。クリアですっきりした味わいの中にフローラルな香りが漂い、万人に受け入れられやすい仕上がりだと思います。

ナチュラルは果肉由来のフレーバーが加わった「ゲイシャの華やかな姿」。ベリー感やホワイトチョコのような甘みが加わり、よりフルーティで複雑な味わいを楽しめます。

個人的にはナチュラルの方がベリー感がわかりやすくて好きでした。

なお、どちらも温度が下がってもクリーンな口当たりは変わらないのが印象的で、エスメラルダ農園のプライベートコレクションの品質の高さを実感しました。

今回の抽出では水にもこだわっており、ブリタ リクエリでろ過した軟水を使用しています。高品質な豆のポテンシャルを最大限に引き出すには、水選びも大切ですね。

ウォッシュドナチュラル
第一印象クリアですらっとした味わい甘酸っぱくフルーティ
香りレモンティーっぽい香りベリーの香り・甘酸っぱい
酸味透明感のある柑橘系ベリー系の甘い酸味
甘み控えめ・上品ホワイトチョコのような甘み
ボディ軽やか・すっきり豊か・しっかり
温度変化苦味が出てくるが上品甘みが前面に出る
共通点冷めてもクリーンな口当たりが持続・ゲイシャらしいフローラルなアロマ

【まとめ】エスメラルダ農園 ゲイシャ ウォッシュド vs ナチュラル

同じエスメラルダ農園のゲイシャ種で、精製方法の違いによる味わいの変化を存分に楽しめる飲み比べでした。

個人的にはナチュラルがおすすめです。ベリー感がわかりやすく、ホワイトチョコのような甘みもあり、ゲイシャの華やかさを存分に味わえる一杯でした。ただし、ウォッシュドのクリアですらっとした味わいも非常に魅力的で、どちらもゲイシャの素晴らしさを感じられます。

  • ウォッシュドがおすすめな方:クリーンで上品な味わいが好きな方、ゲイシャの品種特性をストレートに味わいたい方、柑橘系の酸味が好みの方
  • ナチュラルがおすすめな方:フルーティで甘みのあるコーヒーが好きな方、ベリー系のフレーバーを楽しみたい方、より複雑な味わいを求める方

エスメラルダ農園のプライベートコレクションは、カッピングスコア87〜90点の品質を持ちながら、比較的手が届きやすい価格帯。ゲイシャに興味がある方の入門としても、すでにゲイシャを楽しんでいる方の飲み比べとしても、満足できるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

日々コーヒーのハンドドリップを楽しんでいる「ぽる」です。
色々な道具やコーヒー豆を試したり、動画などでコーヒーの知識を増やしています。
・コーヒーインストラクター2級
・UCCアドバンスコース修了

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